2023年3月13日 (月)
日本人の歯に対する美意識は年々高まっています。それはドラッグストアや薬局のオーラルケアグッズの棚を見れば一目瞭然です。「ホワイトニング」という名の付く商品がたくさん並んでおり、安いものなら200~300円で購入できることから、わざわざ歯科医院に通う必要はないように感じますよね。今回はそんな市販のホワイトニンググッズの効果についてわかりやすく解説します。
市販のホワイトニンググッズの効果についてお伝えする上で、まず知っておいていただきたいのが歯科医院のホワイトニングとの違いです。
歯科医院のホワイトニングと市販のホワイトニンググッズとの決定的な違いは「漂白作用の有無」です。歯科医院でしか受けられないオフィスホワイトニングやホームホワイトニングには、歯の漂白作用が期待できるのですが、市販のホワイトニンググッズにはそれがありません。この点が市販のホワイトニンググッズについて知る上で最も重要となります。
歯の漂白作用とは、過酸化水素や過酸化尿素といった漂白剤によって、歯の内部の汚れを化学的に分解・除去することを意味します。“漂白”というと、衣類のしつこい汚れを落とす際に使用する漂白剤を思い浮かべるかと思いますが、まさにそれと同じことを歯に対して行うのがホワイトニングなのです。漂白剤は刺激性が強く、一般の人がお口に作用させることができません。歯科医師が直接、もしくは監督・指導した上で歯科衛生士が施術するのであれば、日本でも認められています。それを踏まえると、市販のホワイトニンググッズには歯の漂白作用がないといえるのです。
歯の漂白作用がないのなら、市販のホワイトニンググッズに期待できる効果が何なのか。それは汚れを効率よく落とす効果です。歯の表面に付着した汚れに限り、通常の歯磨き粉よりは除去しやすくなります。
市販のホワイトニンググッズには、研磨剤が豊富に含まれているものが多いです。ただし、取り扱い方法を誤ると、歯の表面の汚れだけではなく、エナメル質や象牙質まで傷つける恐れがあるため注意が必要です。
最近は、「ポリリン酸」という成分が含まれたホワイトニンググッズが増えてきました。この成分は歯の表面に付着した汚れを浮かせて落とす作用が期待できるため、普通の歯磨き粉よりも黄ばみなどを除去しやすいです。市販のホワイトニング歯磨き粉には、そうした化学的な効果が見込める商品も存在しています。
ここまで、市販のホワイトニングアイテムについて解説してきましたが、これらで落とせる汚れはあくまで歯の表面に限定されます。歯の内部にまで浸透した着色汚れは、漂白作用が期待できる歯科医院のホワイトニングでしか除去することができないのです。例外として、漂白効果のあるホワイトニング剤がインターネットで販売されていますが、個人輸入されたものであり、安全は保証されていない点を強調しておきます。
今回は、市販のホワイトニンググッズの効果について解説しました。いろいろな製品が販売されており、魅力的に映るものもあるかもしれませんが、歯科医院のホワイトニングとは得られる効果、使用している薬剤の種類が根本的に異なる点に注意しましょう。ライフ錦糸町歯科クリニックなら歯科医師の監督のもと、ほとんどの種類のホワイトニンググッズを受けることができますので、関心のある方はお気軽にご連絡ください。
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